新型コロナウィルスの感染拡大から丸二年が経ち、
流行と落ち着きを繰り返しながら、
徐々にwithコロナからafterコロナに
フェーズが変化してきています。
感染予防のガイドラインの
見直しなどが検討される中、
欧米の国民のマスク事情なども鑑みて、
脱マスク論争が繰り広げられています。
政府は、屋外で周囲と2メートル以上離れている場合や
会話がほとんどない時は
マスクが不要と判断。
公園での散歩、ランニング、自転車での移動、
小学校など休憩中の外遊びや
体育の授業などを例示しています。
夏場は熱中症の危険性があるため、
これらのケースは、
むしろ「脱マスク」を勧めることにしたと
方針を定めました。
幼児のマスクについては、
コミュニケーションをとる中で、
相手の表情が読み取れないことで
発育に影響を及ぼすのでは?
といった意見もあります。
しかし現状、
法的拘束力はないものの、
もう二年以上マスク生活を強いられているので、
家以外でマスクのない生活は
イメージがつかないといった声が多く聞かれます。
Job総研による
【2022年 脱マスクに関する意識調査】
(全国の男女20歳~69歳の働く社会人が対象)では、
・今現在、マスクをやめてもいいと思いますか?
という問いに対して、
「思う」と「やや思う」が41.7%で、
「思わない」と「あまり思わない」の58.3%より
少ない結果となりました。
特に否定派が最も多かったのは50代の69.8%で、
年齢が上がるにつれて否定派が多くなっています。
では、ビジネスにおいてはどうなのでしょうか?
・仕事中にマスクをしていて不便だったことは?
という問いに対しては、
・声が聞き取りにくい(69.5%)
・眼鏡が曇る(46.9%)
・着用時の痛みや違和感による集中力の低下(43.4%)
・表情が分かりづらいことによるトラブル(37.5%)
という結果が上位を占めました。
他にもビジネスの場面において
・マスクをしていない人への印象についてはどう思うか?
という問いに対しては、
・「関わりたくない」36.5%
・「不快に感じる」25.6%
を合算した62.1%が良い印象を持たない回答になり、
・「特に思うことはない」は34.2%の回答結果になりました。
・マスク非着用者を見かけた時の対応
については、
・「必要なこと以外関わらない」が51.2%で最多回答になり、
次いで
・「着用を促す」が22.8%
・「何も言えない」が12.7%
で上位3つの回答になりました。
このような結果を見ると、
条件付きではあるものの、
ようやくマスクを外せると
歓迎する向きもある一方で、
社会の「同調圧力」は
いや応なく利いたままなのも実感します。
今や習慣となったマスクの着用。
特に職場では
人間関係への影響をもたらす要因になりかねません。
脱マスクへの警戒心は容易に解けないことを念頭に、
マスクの有無でいざこざが起きないよう、
政府と自治体が見直しの趣旨を
丁寧に説明することが不可欠です。
ビジネスにおいては、
社内のレイアウトを変更し、
壁に向かってデスクを設置することで、
パソコン業務や電話などの際は
マスクを外せるように工夫している企業や、
3面の透明のアクリルパーテーションを
デスクに設置して、
業務中の脱マスクを促進している企業もあります。
一気に脱マスク!とはまだまだいきませんが、
基本的な感染対策は行った上で、
必要以上のやりすぎな感染対策は
見直していく時期に入ってきていると思います。
そのうえで、
ビジネス上での脱マスクを推し進めるのは急がず、
方針について政府や自治体のトップから
丁寧な説明を発信し、
今ある同調圧力を排除し、
状況に応じた選択の自由が担保された上で、
個人の選択が尊重されることが望ましいですね。